卒業式式辞

この時期「高等学校 20年度 卒業式 式辞」などと Google などの検索エンジンで検索すると、全国のいろんな学校の校長先生の”贈る言葉”を見ることができる。


気になった表現をいくつか。

さて、近い将来、皆さんは職業人となり、さらには母親となっていかれると思いますが、報じられているように、社会や経済は、厳しい状況が続き、その厳しさは急には改善しないでしょう。しかし景気の如何にかかわらず、世の中には自分に合った仕事や居場所が用意されているのは極めて稀で、能力や希望どおりには行かないのが世の常だと思ってください。個人の好き嫌いはあるとしても、誰かがその仕事に取り組まなければ社会全体がうまく動かないのが現実です。

自らをニートやフリーターなどと呼ぶ若者は、世間に甘えているとしか私には思えません。

↑平成20年度の卒業式式辞としては、どうかなぁ、と。

みなさんがこれからも巣立っていく社会は順風満帆というわけにはいきません。それどころか、経済不況の荒波が吹き荒れ、昨年の秋以降、世界経済は深刻な状況が続いています。これからもしばらく続くことが予想できます。言わば、季節でいえば厳しい冬の時代です。企業も生き残りをかけて、合理化やコスト削減を図ります。正社員といえども職を失う厳しいときです。せっかく得た仕事を失うことのないように、責任を果たし、スキルを高め、誠実に仕事に取り組んでください。

↑責任を果たし誠実に仕事に取り組んでいる人たちが、解雇されているのが現状ではないかと。

さて、世界の国々は、今やグローバル化が進展し、経済的にも政治的にも結びつきが強まっています。その一方で、テロや核の大量破壊兵器という安全保障の問題、地球温暖化が引き起こしている地球環境問題、アフリカなど発展途上国の貧困・食糧問題など、課題が山積しています。

これらの課題はどれをとっても、他国のものとして無視できるものではありません。食料や天然資源の確保をはじめ、国民の安全まで、生存のために必要なものが、ほとんど全て、他国との協力関係に基づき維持できているのが、私たちの国「日本」であります。ですから、世界で起っている問題は、私たち一人一人の問題でもあるのです。

そう言う訳で、私たちが日頃から、世界で起こっている事にも目を向け、広い視野、いわゆるグローバルな見方をし、問題の解決に協力することが大切になります。

↑「いわゆるグローバルな見方を」と言われても、なんというか、ありきたりの表現かなぁ、と。

さて、皆さんが羽ばたこうとしている世界は、様々な課題を抱え、大きな変動の中にあります。中でも世界的な金融危機による大幅な景気後退や雇用状況の悪化のため、職を失い、住む家を失った人々が不安な日々を送っています。半世紀の間、日本では見ることのなかった状況です。

(略)

歴史を振り返ると、いつの時代にあっても、現状を打開してきたのは、若い世代、新しい考え方ができる人達、目先の利益に囚われず先を見通せるリーダー達でありました。

(略)
皆さんは、これからの時代を担う人達です。
皆さんは、変革の担い手となるのに相応しい人達です。

↑「君らが頑張れ」ということですね。