日本の子どもってスゴイ
日本の教育に対する公費支出は、OECD 2006年調査で最下層だそうだ。
日本、教育の公的支出は最下位層 OECD06年調査
http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009090801000677.html
そんななかで、OECD の PISA調査では、トップではないにせよ、上位でありつづけている。
しかも、同じ PISA 調査で、日本の子どもたちは自宅学習が極端に少ない子の割合が多く、また勉強はおもしろくない(意欲的ではない)と思っている子の割合も、とても多い。
さらに、教師の実働時間はトップクラスで過酷である。北欧諸国と比較するにはほど遠い。
ということは、単純に考えると、
・学校に予算は付かない(OECD 最下層)
・子どもはやる気がない(割合が多い)
・教師は忙しい(大勢の子どもに向き合う忙しさの他に、事務仕事が多い)
・東京以外は30人学級になった(なろうとしている)とはいえ、北欧型少人数には踏み出しが足りていない
という状況で、PISA 調査で上位でありつづけているのは、他ならぬ子どもたちが過酷な環境で精いっぱいやってきているということにならないだろうか。
日本の子どもたち、すごいなぁ・・・
ゆとり世代なんて言葉も「市民権」を得てしまうほどの時代ですが、詰め込めばいいということもないでしょうし。
一方でこん記事も。
早期教育で病んだ子どもたちが増えている
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/asahi-20090909-02/1.htm
読んでて、涙が出そうになった。
養老氏のコメント。
「脳の発育をうながすためには、自然の中で運動する、遊ぶのが一番だと思う。中でも虫捕りが理想的。日本では、季節も日々変化していくので、予期せぬ環境の変化があり、その分、五感からさまざまな情報が入ってきますから」
あまり養老氏は好きではないが、このコメントはわかる気がする。虫捕りに固執することはないと思うが、野原や小川や雑木林で、駆け回ったり、花の匂いをかいだり、みずびたしになって魚を追っかけたり、そんな他愛ないことが大事で、それを受け止めてあげられるだけの「ゆとり」が親にも地域にも社会にも必要なのだ。