ファクシミリの息づかい
家内の入院中は、ファクシミリ(以下、FAX)が大活躍だった。
なにをいまさらFAX? と思われるかも知れないが、とにかく役にたった。
主な相手は、子どもの世話をしていただいた二家庭。
特に多くやりとりした日は、10通程度だろうか。
A4のプリンタ用紙にささっと書いて、送信するのだが、送り終わって一息つくと、すぐに返信FAXという感じだったりした。内容を見て、それで了解できればお終い、まだなにかあればもう在宅と分かっているので音声電話で話す。
私は普段はもっぱらPCのキーボードでメールをうっているため、紙に字を書いて送信というのが最初とても面倒だった。そういう人は多いと思う。
でも、FAXのやりとりで分かったのは、書いた字ってすごいなぁ、ということ。
字の書き方、荒れ方、ふるえ方などが伝わるということ。文字コードではなく、デジタル技術が間に挟まっているとはいえ、FAXというアナログに近い技術はそういった部分を伝えてくれる、ということがわかった。
はっきり言って私の書き文字は幼稚で汚い。コンプレックスでもある。
なので、こうやってPCのキーボードから入力できる現在のような文書作成環境はとてもありがたいし、嬉しい事。
だが、書き文字でしか伝わらない「なにか」があることも、今回よく分かった。
私が困っていること、焦っていること、活字なら読み取れないようなことも、読み取ってくれた二人の友人に感謝申し上げます。
なにより、汚い字をよく解読してくれたなーという感謝こそすべきでしょうか・・・