木と対話する

《口伝の重み》より

河合隼雄(文化庁長官)
「木が泣きよります」というその感覚、感じというのはほんとうに大事です。話が飛ぶようですけれども、ドイツの児童文学の作家でミヒャエル・エンデという人がいるんです。
《中略》
そのエンデさんが日本に来て話をした時、彼が言うには「私は庭の木と対話している。そんなことをドイツで言ったら頭がおかしいと思われる。ところが日本に来て言えるからうれしい」と冗談まじりで言っておられました。日本だったら「木と対話している」と言ってもだれもおかしいとは思わないような分化は残っていますからね。

インタビューがあったのは河合氏が長官在任中のようだ。

宮大工棟梁の木の話から、エンデの話へとずいぶん飛躍にも思えるが、わたしには、とてもしっくりくる。

そうだろう、そうだろう、という感じ。
土が大事で、農業が大事で、教育が大事と、棟梁はルドルフ知らないと思うけど(というか宮大工の方が歴史はぜんぜん古いが)、言ってることの繋がりが面白い。

ゼロ

"永遠の0"を読んだ。家人が図書館から借りていて返却ついでに図書館で読み始めたら止まらず一気に読んだ。
発売時は結構売れたようで、感想などはblogでもいろいろ見つかる。

ラスト四分の一くらいは涙と鼻水止まらず。周りの人が怪訝にしてたが止まらないので仕方ない。

特攻という十死無生の不条理さを改めて思った。

特攻での犠牲、4400名とのこと。
もっとも戦艦大和の部隊にしても特攻に等しいし、各地で起きた結果として特攻的な行為全部合わせるといったい何人になるか。

知らなかった事もあった。アメリカのドイツ空爆では5000名もの犠牲があったそうだ。この作戦も帰れる見込みの非常に少ないものだったそうだ。

多くの人々の犠牲があって、いまの世があって、そしていまも人々は憎しみあっている。

ふーん

「この格好で、違う意味で泣きそう…。演技なら着られるけど、素の状態だと恥ずかしい」とボヤいた。

http://news.www.infoseek.co.jp/topics/entertainment/n_actress__20100502_7/story/02sankeissp20100502047/

その格好で、素で来て、作業している人の役をやったんだよね???
どういう役作りしたのだろうか?

木にまなべ

西岡常一さんという名前だけでわかる人も多いと思う。

私は、以前から見聞きしていたはずの名前だけれど(木とか建築関係で)、強く意識し始めたのは、一年ほど前オークビレッジの社長の講座で紹介された時だと記憶している。

法隆寺の宮大工棟梁であった。

棟梁の口伝ということで、様々な言葉を伝えてくれている。また、彼個人のことばもとても深く心に響く。

およそ棟梁という仕事は、プロジェクト・マネジメントだと知ることになる。
しかもモダン・プロジェクト・マネジメント日本版といえるのではないか。

千年を超えて伝わる言葉たちが、それをしめしている。

恐らく最も知られている口伝に以下がある。実に耳が痛い。

塔組みは 木組み
木組みは 木の癖組み
木の癖組みは 人組み
人組みは 人の心組み
人の心組みは 匠長が工人への思いやり

工人の非を責めず己の不徳を思え

匠長を自分に当てはめる。
すると、塔はなにに当たるだろうか。木は?木の癖は?人は?工人は?

職場はもちろん、あらゆる組織や、家庭で、この言葉は当てはめられるように思える。
人は周囲の人々に少なからず影響されたり、したりしているのだから。

個人情報保護とは

引っ越しと進学で使えなくなった子どものSuica定期を処分しようとJRの窓口へ立ち寄った。

説明によると、精算には、本人が窓口にくるか委任状が必要とのことであった。
窓口では、『個人情報がカードに入っているため』というはなしであった。

個人情報がカード内に記録されているのは、わかる。それと子ども本人の同席もしくは委任状が必要というのが、分からない。
もう少し聞くと、カードは個人情報が入ったままセンターに送付され処分するそうだ。だから委任状が必要とおっしゃる。それは、なにか。JR内での漏洩の可能性を言ってるわけ?
アカン、わからん。
とりあえず、委任状を見せてもらう。委任する人が捺印する箇所がある。子どもに印鑑つかせる?
未成年者ですよ、印鑑つかせるんですか?と尋ねると、保護者が押して下さい、とのこと。
じゃあ、親子関係を証明できれば委任状要らないのでは、と言ってみたが、個人情報に戻ってしまう。
説明してて、矛盾を感じないのか?

1.委任状を書く
2.保護者が委任者を代行して捺印する3.保護者が親子関係を示す書類持参で窓口で手続き

マジ?